2015.02.01 - 2015.03.31
アニー・キヌネン
[フィンランド]アニー・キヌネンは、瞬間の構成に興味があり、カメラを通して見えないものを可視化させている。現実に基づいたものではなく、表現力のあるモチーフを用いて、人間と自然との関係性、そしてアイデンティティの形成に対する環境の影響をテーマに扱っている。彼女の写真やビデオ作品の多くは、パフォーマンスや一瞬の出来事に基づいており、ファインダーをのぞかずに撮影をしているため偶然性が生じる。
「作品の中に、人間と自然との関係を描いている。人々の足跡が残されている環境や都市環境が自然に戻されているような場所で作品を作っている。
私は人間が自然を制御・操作することを必要としているということに興味を持っている。制御された自然や生き物は受け入れられるが、自然のままの状態だと美とせず、むしろ恐ろしいものとされている。本来のありのままの状態で自然を見ることは極めて珍しい。
人間は他の生物の上に人間を位置付けようとしている。人間と自然との結合は解かれてしまい、今我々が生きていることに不安定な状況を導いている。「Personal Landscape」(個人的な風景)という以前の作品シリーズは、自然の中での人間の役割をテーマに扱い、自然と我々の関係を問う作品とした。」
プロフィール
1978年生まれ。オウル(北フィンランド)を拠点に活動している。ビデオ、写真、音等の作品を作っている。ビデオ作品では画像をアニメーションとして用い、写真作品においては動作を探求している。彼女は、国内外で広く個展やグループ展(中国、アメリカ、ヨーロッパ等)を行ってきており、作品は公共、企業、個人のコレクションとなっている。
滞在期間 | 2015.02.01 - 2015.03.31 |
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滞在場所 | AIR-A |
作家HP | http://www.annikinnunen.com |