ジュリー・マリー・デュロ
[ルクセンブルク]ジュリー・マリー・デュロ(1984年生)は、リエージュ(ベルギー)とルクセンブルクの間を拠点に活動している。彼女は、写真に転換する前は、哲学とジャーナリズムを学んだ。彼女の関心の軸は、親戚や家族に関連した物語など主観的なドキュメンタリーである。彼女は、フィクションと景色との関係における家族の記憶をリエージュ大学美術博士過程にて研究している。「Le Manteau Antracite」と「Blue Hydrangea」、そして今回中心となる「Looking for my Japanese Family」(私の家族を探している)のプロジェクトはその一環である。
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「私の家族を探している」
日本の電車の中で、母は私に祖父のことを説明した。彼は私が会う前に亡くなり、70年代に日本女性との間に子供を授かった。彼女は日本の兄弟の正確な年齢や彼がどこにいるかは知らない。彼の名前すら知らない。それから私は40歳くらいの男性の顔を観察し始め、日本人とヨーロッパ人の特徴を共有そして、いよいよ頭の中で「彼かもしれない!」という大きな声が聞こえるようになった。その日以来、私は誰が叔父なのかと思うようになった。どんな顔なのか、どんな人生を歩んでいるのか。2年前の桜が咲き始めた頃、私は彼を探すことにした。
本プロジェクト「私の親戚を探している」は「私は雲」と「今日は秋」の2つの章で構成されている。遊工房での滞在中、エピローグとしての最後の詩をビジュアルの形で表現し、本プロジェクトを締めくくるつもりである。この探求の間、何人かの日本人に、私はおそらく祖父が生きている間にできなかった家族を再会させることを望む、彼の精神の意思に従っているのだろうと言われた。この2年間成功しなかったが、私は彼にもう一度機会を与えることを決めた。そして、手を離してしまう。
滞在期間 | 2017.08.01 - 2017.09.30 |
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滞在場所 | AIR-1 |
作家HP | https://juliemarieduro.com/ |
作家HP | https://www.instagram.com/looking_for_my_japanese_family/ |