2018.04.01 - 2018.04.30

ヘンリーカ・リンボン

[フィンランド ]

プロフィール:
ヘンリーカ・リンボンはフィンランドで生まれ、スウェーデン語を話す詩人である。ヘルシンキを拠点に活動中。1988年にデビューして以来、彼女はいくつかの詩集や小説、エッセイを出版している。また、フィンランド語からスウェーデン語への詩の翻訳もしている。彼女にとって、執筆は何か有機的なことを生むことであり、樹々や植物のように、文章は育ち、自分の法則を創り、時間と共により複雑で堅牢になるのである。それは挑戦と期待の行為であり、作品においての破壊的な力に対する挑戦と相互関連性と共感の価値に対する期待である。彼女が7歳の時、父親から日本の土産に素晴らしい青緑色の着物を受け取って以来、日本文化は彼女の心を豊かにしている。彼女の詩集の1つに歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」の影響を受けたものがある。また、最新の詩的エッセイの本ではとりわけ、2012年に初めて来日した際のことを紀行している。その旅は先駆的で重要かつ変貌させるものとなり、彼女の日本文化に対する興味に更なる拍車をかけた。

滞在創作プラン:
遊工房での滞在中、彼女は日本文化に没頭し続ける。彼女の現在の詩のプロジェクトは感情移入への修練である。仮題「あなたは誰?」では、彼女の内面に現れ話し始める、それらを捕まえる試みの為の見えないものへの問い掛けである。場面は今を生きる我々のため、そしてその背後の空間は死者の魂のためにあるという能の概念について読んでいる時にそのアイディアは生まれた。主人公が橋掛りを歩き場面に入る際、暗い中から1つの魂が現れ、彼に取り憑き、彼または彼女の話を語り始める。同様の方法で彼女は現在、不在の魂を彼女の内面に取り憑かせ、語り始めようとしている。滞在中、彼女は能や能面を観てより着想を得る。

滞在期間 2018.04.01 - 2018.04.30
滞在場所 Residence-3
作家HP http://www.booksfromfinland.fi/2013/10/that-which-simply-is/
作家HP http://www.booksfromfinland.fi/2013/10/a-fleeting-scent/
作家HP https://www.forlaget.com/author/henrika-ringbom/