1_AIR交流プログラム
アーティストの滞在制作・発表の場と機会として作家受入を継続すると共に、国内で活動するアーティストの派遣機会の創出について、AIR間の協働活動として都度実施している。AIRへの受入と共に、海外での滞在制作・発表の機会への派遣、そしてAIR間を通した交換への発展にもつなげている。AIR相互の受入と派遣の人数と共に交換の仕組みのバランスが取れることが理想であるが、AIR間の交換に要する活動資金のやり繰りがチャレンジングである。これまで、滞在作家が帰国後に関わる現地AIRとの交流や、AIRネットワーク会合での情報交換を通して実現する例など、AIR開始時点より受入ばかりでなく派遣や交流へ発展している。また、欧州文化首都の文化芸術イベントへの作家派遣、国内イベントへの招へいを心掛けてきた。欧州文化首都の文化芸術イベントを機会に開業するAIRとの交流も始まっている。
= = =
1 AIR間交換プログラム
個々のAIR運営機関同士のFace to Faceな交流活動から、相互のアーティスト交換プログラムへの発展(マイクロレジデンスとアーティストの交流)、大都市間の交流・交換にとどまることなく、西欧世界の戦後復興の中始まった欧州文化首都でもAIR活動は盛んになり、当方も積極的に参画、新たな交換プログラムに繋げている。1つの滞在制作体験から、その場への継続派遣と共に招へい、そして交換へと発展、交換事例は様々な背景から実現している。
CSM Associate Studio Programme(ロンドン), Y-AIRページ参照
ロンドンにベースを置くアーティストユニットであり、教育者でもある Mark DunhillとTamiko O'brienとの協働構想をもとに、2015年から始めたロンドンと東京間での若手アーティストスタジオ交換プログラム。
studionAme(レスター,英国), Y-AIRページ参照
英国・レスター市にベースを置く創作館 studionAmeは、2人のアーティストYuka NamekawaとSteven Allbuttにより設立されたもので、アーティスト用スタジオ運営と共に、マイクロレジデンスも運営。Toru Namekawa residency programmeの基で、遊工房とのAIR交換プログラムを2019年より始めた。
Waria ArtBreak(Ii, フィンランド) Y-AIRページ参照
Waria ArtBreakは、彫刻家Antti Ylonenと環境科学者KaisaKeratarが共同運営す
Finnish Artists' Studio Foundation(ヘルシンキ, フィンランド)
ヘルシンキに本部を置くFASFは、1990年にFinnish Artists' Associationによって設立された非営利のスタジオ提供組織。2017年よりTapiola Guest Studioと交換プログラムを実施。
関連レポート
2019 交換プログラム 2019 Youkobo × Finnish Artists' Studio Foundation
2018 交換プログラム 2018 Youkobo × Finnish Artists' Studio Foundation
2017 交換プログラム 2017 Youkobo × Finnish Artists' Studio Foundation
2019
05-06 河合智子
12-01 テーム・コーペラ
2018
05-06 狩野哲郎
12-01 アンティ・ニューソラ
2017
05-06 吉田和生
10-11 マイヤ・ルートネン
Annexes du Château de Bourglinster(ルクセンブルク)
ルクセンブルグ大使館、ルクセンブルグ文化省からの派遣作家の受入は2011年より始まり、毎年継続実施。2019年、かねてから念願の相互交換のアイデアが実り、日本からの派遣プログラムも実現。
関連レポート
2019 ルクセンブルグと日本のアーティスト・イン・レジデンス活動 (AIR) を通した交流
2019
07-09 鍵岡リグレ アンヌ
08-09 フランク・ミルトゲン
欧州文化首都2015・Pilsenを機会に準備が始まった、Pilsen市にあるAIRプログラム。同市にある西ボヘミア大学美術学部のサマースクール・ArtCampへの若手作家派遣開始2013年の機会に縁ができ、2014年から交換プログラムが始まった。
関連レポート
2017 チェコと日本のAIR活動を通した交流 - その5年の経緯と展望、AIRと大学の国際化を考える
2015 欧州文化首都AIR 交換プログラム European Capital of Culture, ECoC2015 Pilsen
2014 若手作家への機会と場としてのAIRとは - Y-AIRの可能性、欧州文化首都2015 Pilsenとの試み
2017
10-1 ヴォイチェヒ・ドムラーチル
05-06 渡辺望
2015
10-12 ミヒャル・ツァーブ
06-09 三原聡一郎
2014
07-08 松本恭吾
欧州文化首都2013・Kosiceを機会に始まったAIRプログラム。AIR開始と共に交換プログラムを始めている。
関連レポート
2018 Youkobo & ECoC 2018 交換プログラム Youkobo × KAIR 2018
2016 Youkobo & ECoC 2016 交換プログラム Youkobo × KAIR 2016
2014 Tokyo × Kosice 2013/2014 -日本と欧州文化首都のAIRを通じた交流
2013 Tokyo × Kosice 2013 -日本と欧州文化首都のAIRを通じた交流
2018
10-11 北條知子
12-01 スヴェトラナ・フィアロヴァ
2016
10-11 ラデック・ブロウシル
10-11 駒井弘枝
2014
10-12 ボリス・シルカ
09-11 津田道子
2013
10-12 金井学
03-05 洗川寿華
01-03 エリック・シレ
2002年に遊工房で滞在経験をしたことから、創設者の1人であるAntti Ylonenが地元アーティスト・自治体と2006年に始めたAIRプログラム。初代滞在作家派遣以来の交換を進めている。Antti本人が経営するマイクロレジデンスArt Breakと補完関係で運営されている。
2016 07-09 相原正美
2015 加藤巧
2015 04.01-06.30 Jaakko Mattila
2015 02.01-03.31 Anni Kinnunen
2010 丸山芳子
2010 04.01-06.30 Jaakko Mattila
2006 相原正美
シンガポールのアーティストランAIR・INSTINCディレクター・Shin Yun Yaoとの台湾でのシンポジウムでの出会いをきっかけとし、両マイクロレジデンス間の作家交換プログラムを開始(2013年)。シンガポール4名、日本4名、計8名が参加。2014年2月、Japan Creative Center (シンガポール)に於いて総括となる展示&トークを開催。
2013. 09 カイルラー・ラヒム、アデー・プトウラ・サファー
= = =
2 派遣プログラム
ディレクターが参加した海外での彫刻シンポジウムへの継続的派遣の機会作りと共に、同等の国内機会の海外発信がこのプログラムの原点となっている。アーティスト派遣は作家活動支援と共に、異文化での滞在制作体験がもたらすあらたな発想、多様性を受け入れる社会形成につながるアーティストによる積極的な活動と据えている。特定の場と時期限定での文化芸術イベント(トリエンナーレ、ビエンナーレ、彫刻シンポジウムなど)の継続プログラム、欧州文化首都などの特別年事業など、それぞれの開催に関わる招聘以来を積極的に受け、作家ネットワーク、公募を通し作家派遣を実施している。また、自律活動するアーティストの発掘・推薦も積極的に推進している。彫刻シンポジウム関係では、トルコ、フィンランド各地で展開のイベントへの派遣をメインに、その後、日本国内開催イベントへの参加招聘の相互連携も始めた、1994年から始まり、2005年以降は休眠状態となっている。
欧州文化首都関係では、欧州文化首都2009Vilnius以降、各年の欧州文化首都開催に合わせ、関連イベントへの作家派遣を積極的に展開している。(EUジャパンフェスト日本委員会支援ほか)チェコ・Pilsen市の西ボへミア大学芸術学部のサマースクールArtCampへは、2015年より講師派遣・研究者派遣が始まった。
その他、AIR主宰やイベント開催ディレクターとの縁からの派遣として、Pan Sheau-Shei(台湾キュレータ)主宰のイベントへの参加も続いている。北京のマイクロレジデンスBeijing Studio Centerは2011年閉鎖のため、1件の派遣のみで終了してしまった。
彫刻シンポジウム関連
・Mimar Sinan芸術大学関連, イスタンブール・トルコ1994年開始
(デイルメンデレ、マルマラ、ミラス、アンカラ、他)
・Finland環境芸術関連,オウル・フィンランド1996年開始
(Icescape Symposium, Art Ii Biennale、他)
欧州文化首都関連
・2009 Vilnius, Litvania
07-09 岩熊力也、門田光雅、彦坂敏昭参加と遊工房アートスペースも特別参加
(他日本からAy-O氏含む11名、リトアニアから8名参加):リトアニア交流展
MKチュルリョーニス国立美術館・ジュリンスカスギャラリー,Kaunus, Litvania
・2010 Istanbul, Turkey
06-07 Merve Ertufan, Res Artis Award 2010, Biennial of Young Artists from Europe,
BJEM 2009
・2012 Guimarães, Portugal
10 門田光雅, ギマランエス・アートフェスティバル2012
・2013 Kosice, Slovakia
・2014 Riga, Latvia
07 矢嶋一裕、柳井嗣雄:Paper Object Eestival 2014
07 鍵岡アンヌ:Kuldiga Wall Painting Workshop
・2015 Pilsen, Czech Republic
2013/07 ArtCamp佐々木美穂子初参加、以降、Y-AIRの実践、ArtCamp派遣プログラムの項
2014/08-09 OPEN A.i.R. 松本恭悟初参加、以降、AIR間交換プログラムの項
・2018 Valletta, Malta
AIRネットワーク関連
・台湾:花蓮国際シンポジウム
2009. 12 玉木直子:国際アーティスト・ワークショッップ2009(花蓮/台湾)
2012. 10 坂本夏美:アートワークショプ07(花蓮/台湾)
2016. 05-07 菅野麻衣子:The East Coast Land Art Festival (台湾)
2018. 07-08 森山泰地:2018森川里海濕地藝術季(花蓮/台湾)
2009. 07-08 椛田ちひろ、椛田有理
・Stiftung Kunstlerdorf Schoppingen, Schoppingen, Germany
・Portland Sculpture and Quarry Trust (英国)
・World Event Young Artists2012 (ノッティンガム、英国)
・City&Guilds of London Art School, London